相続税の物納

相続税は、相続税の申告期限内（10カ月以内）に現金で一括して納付します。それを分割払いにできる「延納」によってもさらに納付が困難な場合には、不動産などの財産そのものを物で納める「物納」という制度があります。

物納には、
1) 延納によっても金銭で納付することが困難な理由があること
2) 申告期限までに申請をすること
などの条件があります。

物納できる財産には種類や順位が定められているため、「この株式を物納に充てよう」など物納する財産を自由に選択できるわけではありません。

また「管理処分不適格財産」というものがあり、これに該当する財産は物納することができません。管理処分不適格財産とは、
・抵当権が設定されている不動産
・境界が明らかでない土地
・共有物である不動産（共有者全員が申請する場合を除く）
・耐用年数が経過している建物
・譲渡制限株式
などをいいます。