相続税は、誰にでもかかるものではありません。亡くなった人の遺産が「遺産に係る基礎控除額」（相続人の生活保証額）を超えた場合にのみ課税されます。

この「遺産に係る基礎控除額」が平成25年度改正によって大きく縮小されることになりました。縮小されるということは、その分だけ相続税の対象者が増えることを意味します。

具体的な縮小幅は次のとおり。
＜現在＞
5,000万円＋1,000万円×法定相続人の数
＜改正案＞
3,000万円＋600万円×法定相続人の数

亡くなった人に配偶者と子供2人がいるケースを例にします。この場合、法定相続人は3人です。
＜現在＞
5,000万円＋1,000万円×3人＝8,000万円
＜改正案＞
3,000万円＋600万円×3人＝4,800万円

今なら遺産が8,000万円まで相続税がかかりませんが、改正後は遺産が4,800万円を超えた部分に相続税が課税されます。このように相続税の対象者が大幅に拡大する見込みです。

この改正は、平成27年1月1日以降に亡くなった人から適用されます。